屋久島最終日(5月10日)
場所  永田地区  オッセ  (永田灯台北東側先端)


午前6時30分 永田港から 「芝渡船」 にて出発。

永田灯台北東側の先端、 「オッセ」 という磯に渡礁。 ここは、地磯であるが、徒歩での釣りは不可能なようである。

このあたりは、南岸の(湯泊・尾之間・原・麦生)等の磯に比べて岩質が大きく異なっている。

比較的、四国西南部の各磯に似ているようだ。 ツルリンとした一枚岩だ。
 
さて、この 「オッセ」と言う磯は、地元の釣り師が大物の根漁を仕留め、それが日本記録となって残っているそうだ。

岡田さんと我が輩で渡礁。

岡田さんが内側に、約20b離れて、我が輩は先端にと釣り座を構えました。


         
永田岬

「オッサ」 前方、うっすらと口永良部島


さあ、釣り開始。 本日の12時までが、我が輩の屋久島最後の釣りであります。

活きの良い餌のシラガウニをバケツに入れ、釣り座の右後ろにあるプールに沈めて確保。

残りの餌を付けて、第一投。

ポイントは磯から20〜25b先。

どうやら、20b程度の先に根が磯と並行して走っている様子である。

午前7時。8時。9時・・・・・・・一向にお魚のあたりは無し。   満潮は、午前11時。

とうとう餌を使い果たし、バケツの餌を取り出す。  全部で22個。

「あぁっ、今回も不発で終わるのか・・・・・・」

10時30分。  ハリスに餌のウニを4〜5個の数珠掛けにするが、このままでは、

餌の投入は5回程度だ。 1回投入して15分とすれば  11時45分まで・・・・・・これで納竿??

チクショウ。

そして、満潮の 11時を少し過ぎた 潮止まり。

交換するハリスが残り2本となったときです。・・・・・・置き竿の穂先が・・・・僅かに動きだした。


「やっっやや、それっ食い込め!!」

ところが、また元の状態。    やっぱり駄目か。

グッグッククク。  またまた穂先が・・・・・・・・・

「まだまだ我慢だっ」  ちらっと岡田君を見ると彼もこちらの様子をうかがっている。

グッググググッ・・・・・我が輩の身構えること、これで3回目・・・・・・・

あっ〜あ、 穂先が動かなくなった。    そ〜っと、ゆっくり竿を上げると、針に餌が無い。

後、餌の付いた2本分のハリスを残すだけ。

「えいっ」 と投入。 正確に前回と同じポイントへ・・・・・・リールには29bの表示が。


餌が、海底に落ち着くと、早速、ググッグググッ〜

腰を落として構えに入りました。  またまた、穂先が跳ね返り、元の状態に。

ググッググッグ     「今度こそ、さぁっ、入れ!」

その声が聞こえたように、次の瞬間、愛竿が海中めがけて、ガッガガガガッ グ〜ク〜ィン。

「よっしゃっ、乗った。」

ところが大変一瞬にして、体が左にズッコけてしまった。  凄い締め込み。

何とか竿は起こしたが、ガッガッグ〜イ〜ィン、ゴンゴン〜ゴン。

右側の磯の岡田君が、慌てて走ってきてくれます。

そして、うぉ〜ぉぉおお〜という叫び声と共に満身の力で竿をおこします。  グングングン グ〜イィ〜ィィ〜ン。

    しかし、奴も負けてはいません。


我が輩の左腕も相当ダルくなってきました。  何とか耐えねば・・・・・・「うぉおお、オリャッ〜」と奇声を発しているだけであります。

ドラグはガンガンに締めました。 もう糸は出ません。

ゴンゴンゴン、グングング〜ング〜イ〜ィ〜ィィン  4回目の締め込み。

奴は一歩も引きません。  何という締め込みか。


次の瞬間、ブチ〜ン・・・・・・・あぁぁぁぁっっ〜ぁ。

36番ハリスの針から10センチほど中程でワイヤーが切れていました。

(当日のタックルは、竿・海魂540MH、リール・海魂、道糸PE、瀬ズレ36番、ハリス36番、針石鯛針20号)
竿のシナリも良く、豪快な曲線を描き、リールもスムーズに巻けました。


今回もまたまた、口白を捕ることが出来ませんでした。

自身の体力と気力の限界に挑戦した釣行でありましたが、体力・気力がピークに達した

この最終日を狙って奴がやってくるとは・・・・・・帰りの芝船長の言葉が印象的でありました。

   「屋久島の口白は、釣り人の心理を察知しているんですよ。
   最終の釣り日に大物が来たり、
   口白という魚は、海底から釣り人の様子や釣り人の心の動き
   見透かしているようにも思えます。」


石心竿は、次回も体力の続く限り口白に挑戦するぞっ。


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